2011年11月28日月曜日

野球と遺跡




この時期から会える友人がいます。
彼女は大の野球好きでプロ野球のシーズン中は観戦通いで多忙を極めているからです。なので、夏前に彼女の仕事場の近くのバーゲンで見つけ、ミンモとデデに服を買ってくれて送ってもくれたもののずっと会えずじまいでした。


家の中限定の服を着て。頂戴する服はもったいなくて外では着させられない。

そして、日本シリーズでソフトバンクが優勝に王手をかけていた日に拙宅に久し振りに遊びにやって来ました。彼女は巨人の大ファンですが、すでに今シーズンは神宮にて終戦していたので、お気楽な気分で試合開始に合わせての訪問です。強風と豪雨の中シャンパンをひっ担いで。
彼女は自称ミュウミュウ。


私は、正直、野球には全く興味がありません。強いていえば大嫌いです。
しかし、幼少時は、兄達に混ざって遊ぶほど大好きでした。六郷の巨人軍多摩川グランドへ練習を観に行くのも日曜日の楽しみのひとつでもありました。そう、巨人・大鵬・玉子焼きの時代です。
私は左利きの為、左にグローブをはめてボールをキャッチ、グローブを外して左で投げるというハンディーはありましたが、遊んでいる時はとても楽しかったです。そのうち兄達にはウエアーが買い与えられ(背番号は巨人軍の神様みたいな人と同じのを付けちゃったり)、彼等の喜ぶ姿を見ながら羨ましく思い、また、ワクワクしました。もちろん自分も成長したらいずれ左利き用のグローブやユニフォームをプレゼントされるであろうと夢見ていたわけです。
しかし、その夢は叶わずじまいでした。
私の野球との決別は今でもしっかり覚えています。ある日の夕刻、母が我々子供達を車に乗せ後楽園球場まで連れて行ってくれました。夢にまで見た球場での野球観戦だと信じ切っていたのですが、兄達が車を降り、それに続こうとしたところで母に制止され、彼女と一緒に家まで逆戻り。その理由は、”まだ幼い"  もありましたが、”女だから”。失意のどん底まで叩き落とされてしまいました。もちろんそれまで色々な場面で 性を理由に嗜められる事はありましたが、生まれて初めて遭ったショッキングな性差別でした。
以来、テレビ、ラジオから野球の音が聞こえてくるだけでも、あの時の悲しく忌まわしい思い出が甦りました。そして、傷付いた幼い少女の心の事なんか知る由もない巨人軍が特に嫌いになりました。だから読売新聞も読まなければ、日本テレビも観ない。


イヌ達はテレビ自体に全く興味を示しませんし、もちろん野球なんか分かりません。私も同じようなもんです。
試合中、音は聞こえて来るし日本語だって理解できますが、脳内に入ることがないので自力では経過を追うことができません。ミュウミュウが解説してくれるので、その日は中日が逆王手をかけたのも教えてもらいました。
野球の音がさほど気にならなくなったのはほんの2~3年前からだと思います。まるで外国語放送を聴いてるかの様な感覚になり、その晩も悲しまずにその音の中で酒盛りも出来たのでした。

イヌ達はお泊りのお客さんに大喜びで夜更かしして、散歩に出れなかった欲求不満を解消しました。しかし、ミンモはまたまた嬉しょんしてしまい...  私はまた洗濯ばばぁとなりました。少しは反省した素振りは見せたもののばつの悪い思いも何処へやら、その晩は彼女とちゃっかり寝させてもらっちゃいました。それとも私が怖かったのか...



気持ち良く晴れた翌日は、みんなで散歩に出ました。
ここでは選択肢がないので、行き先は本門寺の山。この山の一画に前から気になっている所がありました。塀で囲まれていて、道路からはこんなものが見えるのです。
でもその奥には民家が数軒あるらしく、長い塀のその入り口には個人名の表札だけが幾つか貼ってあるので入って良いのか分からず、足を踏み入れることはなかったのです。今回は、仲間が居たので入ってみることにしました。
これは万両塚と呼ばれ、徳川家康と側室お万の方の孫の墓所だそうで、不変山永寿院の一画にあります。この寿院というお寺、後で調べたらFacebookもやってました... 表札にある何軒かはこの敷地を通ってアクセスするらしい。家を建て替える時どうするんでしょう、他の部分で道路に接しているのかな?不思議な場所です。
ここは近年まで草ぼうぼうの荒れ果てた状態だったそうで、この墓所は蛇姫の墓とも呼ばれていたらしいです。そして、2003年より万両塚改修工事と周辺の調査を行ったところ、弥生式竪穴住居跡が10棟発掘されたとかで、そのうちの一部が万両塚の脇に再生保存されていました。また敷地内の堤方権現台古墳から貴重な埋蔵物が出土したと説明書きに書かれていました。ただ、そこに古墳があるとは知らず、昭和初期に住宅を建てた時点で墳丘は平らにされてしまったそうです。

とても小規模な遺跡ですが、お寺の墓地の敷地内ということもあってか植栽に趣があり、遺跡庭園という感じのほっとする良い場所でした。



何度もうちにお泊りしているミュウミュウとは、今回、2度目くらいのイヌ散歩だったと思います。長い付き合いのなかで私の知る限り、彼女は幾つものスポーツジムに登録してきましたが、続いた例しがありませんでした。それなりの年になった今、ようやくジムに  ”通う”  ということを続けているらしい。歩く事にも積極的になりました。
イヌの散歩では体操、ウォーキング、ランニングをする人達に当たり前のように出会います。彼女とは年も変わらぬ私ですが、いずれ自分にもその様にしたい時が来るのかなあと漠然と思ったりもします。でも、公園のベンチに腰掛けてへらへらしてる未来の方が濃厚かもしれません。もし、ヨーロッパの何処かの住人だったら、パブやらカフェ、バル、バールだかに朝っぱらから(若しくは真っ昼間から)入り浸ってると思いますから。


   
 

2011年11月19日土曜日

船に乗って








運河から船に乗って東京ウォーターフロントをエンジョイして来ました。
参加メンバーはこのコ達、モリシーと長女デイジー
こちらを向いてくれないイヌ達は無理矢理...



この水上バスに乗ってのお台場上陸はおよもりさんの悲願だったそうで、この機会を春頃から私も待ち望んでいました。


水上バスは、HPで紹介されていた通りとても清潔感があり、私は少し緊張。
足元に置かれていると状況が飲み込めないらしく、阿呆面のミンモ。
なので、みんなと同じ一等席へ座らせたら、乗船中はずっと景色を眺めていました。
    
 


幾つかの橋を潜って、水門を抜けると視界がぱっと開けて、東京湾に出ます。
と同時に、とても明るくなって、デデの耳もパッ。

水路からの街並みを眺めるのも好きですが、海には普段目にしない大きな物がたくさんあるので大好きです。
機能だけで形を成している大きな構築物とか...
でっかいクレーンが装備されてる台船とか...


でも、こういうのは戴けません。大きくて宙に浮いている物。ただでさえ小さなおケツの穴が縮み上がります。
デデもどうやら苦手そうで、
普段鞄の中に入りたがらないくせして、この時は小さなトートバッグの中に入ろうと何度も試みましたが、最後は諦めてバッグに寄り添ってました。



海から臨む内地。



島上陸後、ランチでの盗み撮り。



食後、およもりさんの用事にひっついてビーナスフォートなる商業施設に初めて足を踏み入れました。
ワンコ関係のお店が結構入っている所だったんですね。知りませんでした〜。
因に、ここいら辺は釣好きの仕事仲間が、夜な夜なスズキ漁に足げく通う漁場でもあります。



せっかくこの島に来たからには、江戸文化の歴史教育をイヌ達にもと、砲台跡へダッシュ。
でも、途中でカモメに気をとられたり、
フジツボに興味惹かれ、寄り道しちゃったりで、
予定の帰りの便を逃してしまいました。気付けば影もかなり長くなり...
モリシーと、 巨女&グレートデーン。



服を濡らしてしまったので最後は裸ん坊にされてしまったモリシー、帰りの船ではさすがに気温も下がり、プルプルしてました。風邪引かなかったかしら。
この時、スリングの中でぬくぬくスヤスヤしていたパピーデイジー、初めての水辺でも物怖せず勇敢でした。
ビーチに着いた途端、駆けずり回る彼女達を見てミミデデと同じイヌ族なんだなぁと嬉しく思いました。楽しかったネ。


日中は汗ばむくらいの良いお天気に恵まれ、とても充実した遠足でした。粋な江戸っ子遊びを教えてくれたおよもりさんに感謝。