2012年10月26日金曜日

イヌにできること




世の中にはお仕事をする犬達がいます。
その最たる理由は鼻の効く動物だから。優れた嗅覚で4~5km先の臭いを追跡したり、空飛ぶ鳥のにおいも嗅ぎ分けられたり。
また、砂漠のベドウィンみたいに視力が良い犬は、獲物を見つけて忍び寄ったり、追い掛けます。
他にも個々の習性を活かして様々な仕事に就く犬達がたくさんいます。特殊な能力と特殊な訓練の賜物です。

散歩をしてると、ミンモ〜、デデ〜と呼んでくれる人達。
その人達が道とか、同じレベルに居てくれるとすぐ分かるのですが、洗濯物干しながら2階のベランダから呼ばれても、イヌ達は今まで一度も声の元を特定できたためしがありません。抱っこして持ち上げようが何しようが、とにかく上を見ることをしないのです。カラスにだって低い塀に乗ってるのまでしか反応しません。
なので、上空のことが気になるのはイヌとして特殊なんだと思っていました。


寝るお務めだけは立派に果たすイヌ。


先日散歩をしていたら、前方を行くワンコ達がある敷地に向かっていきなり吠えまくり始めました。道よりも3M程上がった土地で、その広い庭には中型犬が一頭優雅に暮らしています。そのワンコもギャン吠えに応戦し、たちまちワンワン合戦になりました。我々はいつもそこを歩いているわけですが、イヌ達は常に無反応だったのでその光景には正直ビックリでした。えっ、他のワンコには分かるんだ。
イヌ達はその状況にあたふたするだけで、参戦できずにその場を通過。そのお庭の主には同じレベルで会えばもの凄く反応してしまうのに、ここではどんな事があっても永久に感じ取れないらしい。
こうして見ると彼等はイヌとしては能力的にかなり劣るような... いったい何をどこまで感じてどんな世界で生きてるんだろうと思います。
まあ、いくら鈍いといってもそこはイヌ。彼等は私と比べれば遥かに敏感で、昨日届いた羽毛のクッションの臭いチェックを代わりばんこでずっとしていましたよ。さすがにガチョウやカモは食べたことがないからか獲物が入っているとまでは連想しなかったみたいですけど。

確かに短頭種は鼻が利く部類には入りません。ワンワン合戦のワンコ達は皆鼻が長かった。また、ミンモやデデの鼻は湿ってないから、例え臭いを感じ取っても何処からそれが来ているのか特定し辛いのだと思います。耳も動かして音源を探っている仕草を見せますが、上手く情報処理できてないみたい... なのでイヌ達の場合、彼等の感覚器官だけに頼るのは難しいのかもしれません。イヌは訓練次第で人が指を差せばその方向を見るようになるって聞いたことがあります。彼等にも指差しの訓練をすれはベランダの人達を認知できるようになるんだろうか。
久々に訓練という文字が頭を過りました。できることを増やしてみたい。
彼等の習性を活かしてと言っても、ボストンテリアは仕事をして来た歴史があると聞いたことがない... 遊び惚けるだけのイヌ? グリフォンはかつてネズミを捕る仕事をしていたらしいので、訓練に因ってデデはネズミ捕りができるようになるのか... でもそうなると、何でも食べちゃうのでペストにやられてイチコロです。

今週、ディスクやフライボールとかのドッグスポーツを是非やりたいと意欲満々のワンコの飼い主さんにいぬ広場で会いました。愛犬と一緒になって楽しむスポーツは確かに良いものですね。
では、私は訓練で何ができるようにさせたいか... 
新聞取って来るとか介助犬がしてくれるような事ができたらそりゃぁ嬉しいけど、彼等にとっては無理な話。それに、私にはできるぞ、凄いだろ!とイヌ達に威張れるところは残しておきたいです。例えば落ちてる物を足で掴んで拾う時、私はそれを誇りにさえ感じるのです。

先ずは指差しを試してみようか。どれくらいの難易度なのか、また、いったいどうやるのか全く知らないので今日は普通に散歩といぬ広場で終わらせました。




   
 

2012年10月21日日曜日

病院こわい




デデの耳が欠けてからというもの、月に1度は病院に通っています。
アトピーの一種のようです。いつかしてみようかと思いながら食べ物の検査はしていません。プツプツやカサブタの症状は今は出ていませんが、耳の穴の中がほんのり腫れ気味。デデの場合環境の変化でプツプツが出てきているようにも見受けられます。お泊りの度にブツブツを発見するのです。たとえ私と一緒だとしても同じでした。
アトピーは心因も関わっているというのを読んだ事があります。楽しいお泊りでも、心の隅では不安が潜んでいるのでしょうか。ずっと家に居る方が良いなら、ネコになるしかありませんね。
通院の際、1錠/日の薬もその時まとめてもらっています。この免疫抑制剤、結構高価なので保険に入っていて良かった〜と思います。


イヌ達は時間帯を問わず外をうろつくことができるようになり、散歩のついでにみんなで病院へ行きました。イヌなしでサッサカ歩いても30分弱の距離です。ミンモは夏の間いぬ広場で暴れなかったお陰で怪我もせず、病院とは疎遠になっていました。
彼等はこの病院で手術されたり、予防接種の注射を打たれたり、健康チェックの血抜きもされたりとチョット痛い思いをしています。なので、病院は正直好きではありません。車で連れて行くのが殆どですが、駐車場に入れる時の機械の喋る声を聞いただけでミンモは腰を抜かしてしまいます。機械の声なのに、そこの駐車場の声だけに反応する。
彼は病院スタッフさんに遊んでもらったりして喜びますが、やっぱりそわそわ。隙あらば逃げ出したくてしかたない。だから、出入り口にへばり付きます。心臓がドキドキなので、体温急上昇してハカハカです。

デデは、四六時中ピーヒョロ言ってうろうろ。
デデが凝視している方に診察室があるのですが、デデは地獄の扉がいつ開くのか心配でなりません。ミンモにお尻を押し付けて完全防備の体勢です。

診察待ちのイヌ達はいつもこんな感じです。デデは鼻水を垂らすほど緊張します。この日は待合いに誰も居なかったので不安がらせたまんま放っておきました。


デデは診察台の上で耳介がたちまち真っ赤っ赤になりました。普段は淡〜い色なのですが、初めて目にした現象です。ヒトと同じで興奮でイヌも耳が赤くなるんですかね。ミンモの耳は黒いから分からん... では、羞恥を感じる時も同じなのかな?  ただし、 デデ自体に羞恥心があるか先ず疑問。 ミンモはこの日おまけでしたが、ついでに膝の具合を診察してもらっちゃいました。
 イヌ達は診察室から出ると速攻で出口をめざします。私も会計も済まさずイヌのせいにして出て行きたいところですが、お薬もらわないことにはね。

   
 

2012年10月20日土曜日

イヌの歩様





純粋種の犬にはそれぞれ理想的な基準というものがあり、ミンモやデデの犬種にもそれはあります。
グリフォンについてはさらりと書かれたものしか目に留まったことがないのですが、ボストンに関してはかなり事細かに記述されたものに何度か目を通しています。
そう、何度見てもチンプンカンプンだし脳にも定着しないので覗くのです。もちろん簡単なグリフォンの記述ですら覚えておらず、この手のものはかなり苦手です。
ボストンについては、これは、これは×と図解で懇切丁寧に書かれている資料もありますが、ページのイメージには見覚えがあっても何が良い、悪いなのかちっとも...   あっ、これボストン、これもボストンだわ〜、なになにぃ〜耳の位置?どれもこれもボストン、と理解力は皆無。
でも、膨大な情報の中からひとつだけ初めて気になる項目を見つけました
歩様のところでハクニー歩様は失格というフレーズ。
ハクニー??? まるでくしゃみみたい...
なので調べてみると、先ず、ハクニーというのは馬の品種のことでした。で、前肢を高く挙げて歩くさまをハクニー歩様と呼び、優雅で芸術的な歩様を指すんだそうです。
いくら優雅で芸術的でも、ボストンテリアの世界ではNGです。でも、ミニピンの世界では正常歩なんだそうで    "前足を高く上げて歩く姿はご機嫌そうで、たいへん愛らしい。" と、この犬種の説明に記されていました。

おおっ〜、これだこれだ! 長い間私が気に掛けていた事。そう、デデのパカポコヘンテコ歩き。実際写真に撮れたことはないので「ハクニー歩様」犬の専門用語辞典をご覧下さい。
どっかイカレてるんじゃないかと心配し、獣医にかつて相談したほどなのです。なぁ〜んだ、ちゃんと名称があるじゃないか。獣医は兵隊歩きと呼んでいました。正式な言葉を使ってくれていれば、認知されている事なんだと先ず理解し、それについて深く調べることもできたのに。えい、今度教えてやろう。

ミンモの子供、チワワ掛け合わせと並び、デデについてよく聞かれる質問の上位を占めているのがミニピン掛け合わせです。
同じ黒茶のミニピンの飼い主さんから、ミニピンの血は入ってないのか?そっくりだと言われた事もありますが、これには納得いきませんでした。だって、この配色は他にも居るでしょ。
この歩き方がそう思わせるのでしょうか、謎がひとつ解けたような気がします。

さて、グリフォンとしてはこの歩様は? 未だグリフォンの兵隊さんにはお目にかかったことがありません。


ミニチュアピンシャーノデデ  ?


   
 

2012年10月10日水曜日

イヌの擬人化





過ごし易い気候になって、いぬ広場にぼちぼち通い始めました。

3ヶ月くらいのブランクなので、初めて会うワンコ達もいっぱいです。それも1歳未満のコ達ばかり。なかなかすぐには名前が覚えられない... それにしてもミンモやデデと同年代のワンコ達は年々少なくなる気がします。中年期に入り、遊ばなくなるのでしょうか。
ミンモは相変わらずおもちゃを新しい若いコ達に見せびらかしてヨダレ爆弾を飛ばし続けていましたが、殆どのコ達にドン引きされ... デデはぴょんぴょん走り回る若者達を追い掛けてとても楽しそうでした。
もちろん旧知のワンコ達にも会いましたよ。移動教室仲間のや野蛮ボステリmaxとか。そして  "デデのちっちゃいの"  ではなくなったcaponeにも。
このお三方は揃ってオカマデビューを果たしていました。ミミデデ達と同じ仲間です。立て続けに虚勢された友達が増えたので、前に目にした記事を思い出しました。ペットの擬人化の傾向が著しい国、アメリカでのお話。
なんと、虚勢したペットに対して疑似睾丸インプラントを施すという美容サービス。シリコン製のなんちゃってを入れるのだそうです。なんでも失った睾丸に対する喪失感をこれで埋めるのだとか...  他にもいろんなサービスがあったけど、そのうち日本でも流行るのか。
ペットは家族だという考えは当然私もそうだし、私にとっては愛して止まない存在ですが、これに関してはなんとも... おやまぁ、ペットに対する解釈には色んなのがあるもんだ、ここまで来たかとただただ唸らされました。
そういえば、以前イヌ達と一緒に居る時に幼なじみに会いました。イヌ達のことを聞くのになんだかモゴモゴした後、坊ちゃん?お嬢ちゃん?と来ましたよ。で、オス、メス言っちゃいけないんでしょですって。ワンちゃん呼ばわりも駄目だとか... おいおい、あたしゃこんな毛深いのを産んだ覚えはないぞ。
イヌは大好き、イヌ達と幸せに暮らしたい。でもイヌはやっぱりイヌ。ヒトは道端でひっくり返ってウネウネしないでしょ。ヒトの子もやるけど嫌だ嫌だとジタバタする時、気持ち良さげとは決していえません。イヌはヒトとは違う生き物、だからおもしろい。