2014年12月21日日曜日

イヌのアイケア




10月の終わりに、目の異常が発見されたミンモ。



よく見ると右の目玉の中に黒い塊 (蛙の卵みたいなやつ) がプカプカ浮かんでいるのです。その浮かぶ物体は虹彩嚢胞 (こうさいのうほう)。虹彩色素上皮過形成いう病気によって起るらしい。


瞳の下のこの黒いのが泳ぐのです。見る度位置が移動して如何にも怪しい...


通常これは痛くも痒くもなく、ボストンテリアには多いらしいのだけど、悪性の場合もまた好発犬種であるとのこと。多分悪い物ではなさそうだが、眼科専門医の元でならば白黒はっきりつけられると行きつけの動物病院で言われました。

ミンモの年齢を考えると、そろそろ目の総合チェックをやりたいなと思っていたので、11月下旬、専門医による検査を受けました。
親の付添いで眼科には定期的に通ってはいるけど、動物の眼科なんて初めて。視力検査も無いのに1時間以上あれやこれやと目玉を調べてもらいました。
余談ですがイヌの場合、明るさを違えたいくつかの状況下での障害物を用いた視力検査的なものはあるんだそうです。





で、眼科専門動物病院の待合室での第一印象。

"あらら、みんなカートINか抱っこされてるじゃん。なんてスポイルされてるコ達だろ..."

そこが視力に深刻な問題を抱えてるコ達のための医療施設であることを根本的に理解してない阿呆な私。看護師さんまでが患者さん犬達を丁寧に抱っこしているのを見続けてようやく気付きました。
視力障害のないミンモにはダッコは必要ありません。実際、白内障検査のために単身で診察室に連れて行かれた時は抱っこされませんでした。看護師さんにリード引きされ、スタスタと私の元から去って行きました。
なのに、検査の帰りは抱っこされて私の元に戻って来たミンモ。診察室と待合いは一旦道路に出ないと行き来できない造りなので、検査に堪え兼ねた彼はそこで脱走を試みてダッコされちゃったんでしょうね。実際、その前の私が立ち会った長〜い検査の最後の方では腰を抜かし、看護師さんに支えられてどうにか立ってましたもん。意識があるのにず〜っと光をあてられ、目の中覗かれてるんだから、そりゃぁーたまったもんじゃなかったでしょう。

いや、よくぞ頑張りました。





さて検査の結果、虹彩嚢包は良性。

良性ではあるけど、この嚢包の数が増えたり大きくなったりして視界を塞ぐようであれば手術で取り除くという選択肢もあるとのこと。

ミンモは右目に3つ(奥にひとつ隠れてる)、左は生まれたばかりの小っこいのがひとつだったかふたつだったか...    予防も、治療もできないので今後経過を観察していくしかありません。




また色々くまなく検査した結果、年相応の症状の出ている目玉であると分かりました。


・緑内障に進行する危険性を秘めた目玉である (眼圧はまだ正常)
・白内障が出始めた
・虹彩の裏が炎症を起こしている  (虹彩炎って言ってたかな...)
・マイボーム腺機能不全によるドライアイ



緑内障に関しては様子見。 
これ、緑内障の検査。眼房水 (目玉の中の水) の出口(隅角)が目の周りに有るのですが、そこが詰まり気味らしい...


白内障は進行を抑える目薬はまだとのこと。

確か、左目に出始めてるんだとか...


虹彩の裏側の炎症は非ステロイド系消炎鎮痛剤の点眼をして様子見。




で、ドライアイ。
ミンモのドライアイは涙の量は正常なのに、まぶたの縁のマイボーム腺が詰まって皮脂が出て来ず、涙が目の外に出ちゃって肝心の目玉を潤していないのです。
なので、検査の時に先の丸いピンセットでミンモのマイボーム線をギュッ、ぎゅ〜っと挟んで詰まった皮脂を絞り出してもらいました。するとビックリ、それまでびちゃびちゃしていた目の縁がもうスッキリ! まるで手品を見ているようでした。

これは私が真似できることではないけれど、このドライアイに関しては日頃から予防ができるのでちゃんとケアをするよう指導されました。マイボーム
を詰まらせないための予防です。

1.   瞬目運動 (まぶたのストレッチ)

目のデカいミンモは瞬きが下手なのだそうで (ちゃんと目を閉じていない)、指で介助しながら強制的にしっかり瞬きさせること20回を日に3回。


2.   まぶたを暖める処置。
5分間を日に2回。
患部を暖めることによって病状を緩和し、 新陳代謝を活性化させる効果が得られるとのこと。いわゆる温罨法 (おんあんぽう)です。
これをするには面白いグッズを教えてもらいました。目の疲れをとると云われる小豆の入った袋です。変形したお手玉みたいな感じ。電子レンジでチンして、目に乗っけるヒト用のヘルスケア商品。

ただ、5分というのは長いもので、最初のうちミンモはこれを嫌がって5秒おきに振り払い、あて直すこと何十回。これがかなり厄介でした。

でもこれを始めて1ヶ月経った今はずっとあて続けられるようになり、逆に小豆袋をじ〜っと支え続けなければならぬ手が、最後の方にはぷるぷるとしてしまう始末 (笑)




幾つになっても遊び好きなまんまのイヌ。でも、ミンモは8歳。気持ちは変わらなくとも色んなところの機能に変化は表れているのでした。
お互い遊びけるだけでなく、こうやって色んなケアして触れ合う時間もなかなか良いもんです。年が明けたら、かなり怪しい私の目もチェックしに行こうかね。でないと些細な変化も見過ごしてしまいそうだから。


まぶた暖めちぅミンモ



ぶ